蝉しぐれ

蝉しぐれの季節になりました。朝から蝉がよく鳴いています。ところで、「蝉しぐれ」という小説のたった一言のセリフが、今でも強く印象に残っています。

「あの人の・・・」

個人的な感情や気持ちがこもっている場合、「その人」や「この人」と言うより、「あの人」と言ってしまいがちであると、何かで読んだ気がします。もちろん、人にもよることでしょうし、使う場面にもよることなのでしょうが、このたった一言のセリフによって、登場人物の気持ちに深く共感した記憶があります。


お盆の季節です。「この世」と「あの世」に隔てられ、今は直接会うことのない「あの人」たちとの交流に、思いを馳せる時期なのかもしれませんね。