記憶の浄化作用

人間の無意識の力には恐るべきパワーがあるそうで、例えば「記憶の浄化作用」が挙げられます。これは、過去の出来事を記憶するにあたって「浄化作用」が働き、そのため、思い出の世界には楽しい記憶ばかりが残るそうです。また、当時はいろいろ不安定な感情にも左右されていたはずですが、今となってはそれらの感情は解決されていますから、より楽しい思い出になるそうです。


一方で、「昔の私は未熟だったなあ」と思うこともあります。先日、中学の同級生と再会し、昔私が行っていたいたずらを蒸し返され、すっかり忘れていた記憶を呼び戻されてしまいました。それは些細ないたずらだったこともあり、すっかり忘れていたのですが、「顔から火が出るような恥ずかしいこと」を今も忘れずに思い出すこともあります。それは、当時の自分自身が、今の自分自身よりも、さらに未熟であったからに起因していると思います。


「記憶の浄化作用」が働くのは、なぜなのでしょうか。ひょっとしたら、今もいろいろ些細なことで不安に感じたり、自分自身の感情によって伸び伸びとした行動を抑えつけられている現状を、やんわりと諭してくれているのかもしれません。


自分自身の無意識の力を信じて、過去からも学び、未来からも学んでいけるようにしていきたいと思います。