怒鳴る前にすべきこと

最近読んだ経営者の本に、次のようなことが書いてありました。

「部下に対して『どうしてお前は言われたことをやらなんだ!』と怒鳴る前に、私は『できていない現実』を反省します。それは、私自身の責任でもあるわけなので、怒鳴る前に『私自身、できるように最善の行動をとっただろうか』と考えいくと、『やるべきことがあったのではないか』ということが見えてきます。もちろん、厳しくすべき場面も多々あると思いますが、相手を思いやった行動をとるべき現実から目を逸らしている自分自身にも気づかされます。例えば、『目の前の部下は怠惰で駄目な人間だから言われたことをしないのではなく、単にやり方がわからないからできなかっただけで、その対応策をしっかり伝えていなかった自分自身に問題があったのではないか』と思うわけです」


このことは、私が私自身を捉える場面においても当てはまるのではないかと思いました。「自分は怠惰な人間だから…」というレッテルを自分自身に貼ってしまっても、そこから学ぶべきことはほとんどないような気がします。そうではなく、怠惰で弱い部分を内包していることを認めつつも、「では、そのような自分がやり遂げるためには、どのように取り組んでいったらいいだろうか」ということを「指導する自分」と「指導される自分」が対話していくことで、何らかのよりよい改善策を見出していけるのではないか、と思いました。


つまり、「指導する人間」が、「指導される人間」に対して、「怠惰な人間」「弱い人間」といったレッテルを貼る行為は、それこそ「指導する人間」の「怠惰な行為」ではないか、ということなのかもしれませんね。


自分自身の弱さを認めつつ、ではどのようにすればよりよく生きていけるか、自分自身の中で対話を積みかねていくことで、それを見出し、行動に移していけるようにしていきたいと思います。