ABCDの関係

「A is to B what C is to D.(AとBとの関係は、CとDとの関係に等しい。)」

受験時代に勉強してきた熟語です。この構文を使って、最近考えていたことを日本語で述べると、次のようになります。

「個人の順境期と逆境期との関係は、企業の好景気と不景気との関係に等しい。」


今までに、次のことを学んできました。
「ある企業の産業全体が好景気のときは、全社一丸となって一生懸命仕事に取り組んだとしても、全体が好調であるために、仮にそれほど熱心に取り組んでいない企業が他にあったとしても、傍目からは大差がないように見える。しかしながら、その産業全体が不景気になると、それまで培ってきたものが大きな差となって現れてくる」

産業全体が好景気で業績が順調に伸びているときであったとしても、常に努力していかなければ、不景気になると大きなダメージを受けるであろうから、浮き足立つことなく、常に創意工夫の努力をし続けなければならない、ということを教えた言葉であると思います。これは、個人にも当てはまるのではないでしょうか。


「個人的な順境期には、何をやってもうまくいきそうなので、ついつい手を抜いてしまう誘惑に駆られる。しかしながら、ひとたび逆境期になると、手を抜いてきたことのダメージを大きく受けることになりかねない。だからこそ、順境期やどっちつかずのときでも、コツコツと努力をしていかなければならない。逆に言うと、それまで一生懸命努力してきたのであれば、仮に逆境期に陥ったとしても、慌てることはないし、むしろそれまでの強みを大いに活かすチャンスと捉えることができる」

このように解釈できるのではないかと思います。つまり、誰かとの比較で順境期と逆境期を捉えるのではなく、自分自身の時間の中で捉えることが大切だということでしょうか。日々しっかりと取り組んでいれば、逆境にひるむことはないし、もし自分自身の中にひるむ気持ちが大きいとすれば、それまでの努力が大いに不足していたためだと反省しなければならないのかもしれません。


個人的な逆境期は、自分自身を大いに反省し、好転させていく絶好の機会なのかもしれませんね。