ステップアップの順序

「私のターニングポイント」の続きになるのですが、私にとっては非常に大切なことのように感じますので、改めてこの場で整理してみたいと思います。

自分自身の成長を図っていくためには、自分の中のいろいろな能力を「ステップアップ」させていく必要があるかと思いますが、ではその「ステップアップ」はどのような順番で起こるものなのでしょうか。

真っ先にイメージするのは、「目の前に一つ一つ、順番に現れる」というものです。だから、「目の前に現れた課題を乗り越えられないのなら、次の課題に進むべきではない」という見方ができるかもしれません。でも、いつもそんなに単純な「順番」で現れてくるでしょうか。

もちろん、このイメージこそが基本ではあるのでしょうが、「必ずしも基本通りには進まない」ということも理解しておく必要があるのではないかと思います。


「目の前にある課題」は、「今、取り組むべき課題」であることがほとんどなのでしょうが、場合によっては「一度、保留にしておくべき課題」の可能性もあると思います。「今の自分ではその課題に取り組んでも太刀打ちできないから、一旦保留にしておいて、然るべきときが来たら真剣に取り組もう」ということも、しばしば起こり得るのではないでしょうか。大切なことは、「とても乗り越えられそうにない課題だから、この課題は避けてしまおう」という方向性で心の中に収めるのではなく、「然るべきときが必ず来るであろうから、そのときまで保留にしておこう」という方向性で心の中に収めるべきだと思います。

心の方向性が、後ろ向きなのか、前向きなのか。そこが「分かれ道」になるくらい、私にとっては非常に重要だと考えます。なぜなら、心が後ろ向きであるならば、いつまで経っても心が癒されることはありませんが、心が前向きであるならば、心は癒され、より前向きな行動を促す源泉になっていくと思うからです。

「目の前に現れた課題を乗り越えられないのなら、次の課題に進むべきではない」というような単純な受け留め方をするのではなく、場合によっては「保留」という選択肢を持ちながら、「今取り組むべきことには真剣に取り組み、然るべきときが来たら、それまで保留にしていたことを引っ張り出してきて真剣に立ち向かっていこう」という姿勢でいることが大切なのかもしれません。


「七転び八起き」や「三歩進んで二歩下がる」といった言葉があります。これらの言葉から、「人生はいつも順調にいくわけではないけれど、失敗や挫折があるからこそたくましくなれるし、それらが人生に彩りを与えてくれる」というような見方ができるかと思います。また、それだけではなく、「今こそ転んでしまった場所に戻り、転んでしまった課題を乗り越えていこう、今こそ二歩下がり、克服すべき課題と対峙しよう」というような受け留め方もあるのではないかと思います。


私はもう40歳です。「まだ40歳」とも言えますが、少なくとも今まで以上に時間を大切にしていく必要があります。日々の気づきを通して、今までの自分よりも濃密な時間を過ごしていけるようにしていきたいと思います。