現実を認識する最高の方法

「現実」(「世の中」と言い換えたり、「社会」と言い換えたりすることもできると思いますが…)を認識する最高の方法があるそうです。それは、他のいかなるものよりも、ずば抜けて優れているようです。


「現実を認識する最高の方法は、行動を起こすことである」


「行動」を起こすこと以上に、「現実」を認識する上で、優れた方法はないということです。まったくその通りだなあと思います。例えば、何か新しいサービスを始めるため、いろいろなところにメールを送ったり、いろいろな広告を掲載したりしたとします。その反響によって、そのサービスや自社がどの程度注目されているかを認識するきっかけにつながります(逆に言うと、「どの程度注目されていないか」を知ることになります)。


あるいは、その新しいサービスを営業するため、いろいろな人と直接会って話を聞く機会を設けたとします。最初は本音を教えていただけなかったとしても、直接お会いすることで、どのように感じておられるのか、どこに問題点や至らない点があるのかなどを感じ取ることができます。熱心に何度も会っていくと、本音の部分を教えていただけるかもしれません。


そこで、上記の言葉をよりわかりやすくするためには、ある前置詞句を追加すればよいのではないかと思います。


「『目の前の』現実を認識する最高の方法は、『目の前の』現実で行動を起こすことである」


つまり、現実は「目の前」にあり、あるいは今の自分自身がその「現実」の中にいるということが、この言葉の重要なポイントだという気がします。


そしてもう一つ、ポイントを挙げるとすれば、「どのような『行動』を起こせばよいか」ということにあると思います。例えば、家の中でひたすら読書することも「行動」に変わりはありませんし、もっと言ってしまえば、睡眠すること自体も「行動」に変わりはないと思います。


この言葉における「行動」をわかりやすくするためには、これも一つの前置詞句をつければよいのではないかと思います。


「現実を認識する最高の方法は、『人とかかわる』行動を起こすことである」


他の人と直接かかわりあいを持つ行動を起こすことによって、今の自分自身、今の自社が置かれた状態、立場がより明確になっていきます。ときにそれは大きな苦痛を伴うことがありますが、だからこそ自分自身や自社の「現実」を、より冷静に、より明確に、教えてくれるきっかけになるのだと思います。


目の前の現実で、人とかかわりながら行動を起こすことが、よりよい仕事をしていく上で、非常に大切だということでしょうか。