見通しの立たない状況

最近読んだ将棋の羽生名人の本が面白かったです。7大タイトルのすべてに「永世」の称号がつくかどうかの大事な一戦において、最後の最後で羽生名人がミスをしてしまい、あと一歩のところでタイトルを逃すこととなりました。


しかもそのタイトル戦は、羽生名人が3連勝した後の4連敗という結果で、何ともやりきれないものでした。その本が面白いのは、そのような悔しくて悔しくて仕方のない闘いを、あえて導入部分に持ってきていることでしょうか。羽生名人でさえ、失敗から多くのことを学ぼうとする意気込みが伝わってきます。


その本の中で、「見通しが立たない状況のなかでもがくことは、とても大切だと思った」と書かれています。私自身、見通しが立たない状況にあると、目の前の課題から目を背けることで自分を楽な状態に戻そうとする弱さが前面に出てきてしまうことが多々あります。


そのような弱さを完全になくすことはできないでしょうが、できるだけもがいてみようとする自分を前面に押し出していくべく、いろいろ工夫しながら仕事に取り組んで行きたいと思います。