中古本の効用

最近はアマゾン等を通して中古本を手にする機会が増えています。中古本の良さはもちろんその値段の安さにありますが、ときどき値段以外の良さを発見することがあります。


新刊書の場合、当然ながらその著者の顔写真は最近撮影されたものが使用されるはずです。すでに多くの著作を残している人であれば、現在の成熟した顔を確認することになるため、「このような成熟した内容の本は、やっぱりこのような成熟した人だから書けるのだなあ」と納得できます。


しかし、最近購入した中古本には驚かされました。今までに多くの著作を残してこられた人が壮年期に書いた本だったのですが、その顔写真を見ると、現在の私の年齢と同じくらいか、むしろ若く見えるからです。


今の私よりもひょっとしたら若い年齢で、すでに成熟した内容の本が書けるのはどうしてなのでしょうか。やっぱり大切なことは、どれだけ長い時間を生きているかではなく、どれだけ濃い時間を生きているかということなのでしょうか。


たまたま購入した中古本の顔写真を見て、自分自身を反省するきっかけを得ることができました。