「能力より習慣」について

自分自身に対して「能力より習慣」と思うようになった理由を、自分自身の考えを整理するためにまとめてみたいと思います。


「能力志向」でいると、常に「現在よりも未来」「今日よりも明日」という志向が強まっていきます。自分自身が「こういう仕事をするために、こういう能力を身につけたい、このような能力をいつまでに獲得しておく必要がある」という考えでいると、「現在の自分」「今の自分」は、いつまでたっても「前史の自分」でしか生きられなくなってしまいます。「理想的な能力を身につけた自分」が、未来のある時点でようやく実現することができたとしても、そのときになってようやく「本史の自分」が始まることになります。


「理想的な能力を身につけた自分」は、実はいつやってくるかわかりません。本当は、そんな自分はいつまで経ってもやってこないのかもしれない。40年以上生きてみて、ようやくそのことに気づいたような気がします。


だからこそ、いますぐ「本史の自分」を生きるべきではないかと思います。それが、「習慣志向」であり、「未来よりも現在」「明日よりも今日」という志向ではないかと思います。


「習慣志向」でいると、まさに「今、自分がどう生きるか」が重要です。仮に今の自分自身の能力が理想的でなかったとしても、そんな自分とうまく付き合いながら、なんとか今日一日を精一杯生きていく。そうすると、結果はどうであれ、少なくとも「悔いのない人生」「かけがえのない人生」が始まっていくのではないかという気がします。


だから、自分自身、「能力志向」でいるより、「習慣志向」で今日一日を生きていたいと思います。