30勝目

昨日、将棋の藤井聡太四段の対局をスマホ等で要所要所を見ていました。29で連勝が途切れたあと、どのような将棋を指すのか、非常に興味が高まっていました。


終盤近くまで相手方がやや優勢のようでしたが、終盤の見事な差し回しで、最後は押し切り、勝利をものにしたようです。解説者の方々も、終盤で何手か見事な打ち手があったと仰っていて、終盤のうまさが光ったようでした。


藤井四段の強さは何か。それについて、将棋の師匠である杉本七段が「技術については細かいことを指導しなかった」と仰っていたことが印象的です。自由な発想を伸ばすことに重きを置いて、常識的、定跡的な指導はしなかったということが印象的です。


もう一つが、詰め将棋を毎日解いていったというエピソードが印象的です。将棋クラブの先生が詰め将棋の問題を出し、すべてに解答したのは、後にも先にも、藤井少年しかいないそうです。小学生ではとても解けないような問題も中には混じっていて、それに対しても腰を据えて解いていったそうです。


これも師匠である杉本七段が仰っていたことですが、詰め将棋が強くなったからといって、必ずしも棋力がアップするものではないそうです。それは、スポーツにおける筋力トレーニングのようなもので、「筋力はあったほうがいいだろうが、必ずしもそのスポーツの能力向上につながるわけではないのと同じ」ということでした。しかも藤井四段は、詰め将棋を「トレーニング」として取り組んでいたわけではなく、まるでクイズを解くように楽しみながら毎日解いていったそうです。


「これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。」


まさに孔子のこの言葉に集約される強さがあるということでしょうか。自分自身、仕事を楽しんでいるだろうかと反省させられました。


今日は、七夕。最近、短冊に願い事を書くことはなくなりましたが、仮に短冊を書くとしたら、どのような願いごとを書くだろうか。そのようなことを想像できるだけでも、良き日なのかもしれないと思わされました。