27年ぶりの無冠

平成最後の大勝負、と言われた今年の竜王戦が終了しました。


羽生竜王広瀬章人八段に敗れ、ついに無冠となりました。実に27年ぶりの無冠です。逆に言うと、平成の時代は、将棋界においては、まさに「羽生時代」であったと言えるでしょう。平成になってから羽生棋士が頭角を現し、そして平成最後の年の12月、無冠となりました。偶然にしては、よくできたシナリオです。来年5月以降の和暦はまだ発表されていませんが、時代の移り変わりを象徴するような出来事でした。


2018年12月21日の金曜日、自分自身にとっても印が刻み込まれた一日になったような気がします。「平成が終わった」という印です。自分自身にとって平成年間は、少年から青年、そして壮年へと移り変わっていく時代でした。最も大事なこの時期に、この程度のことしかやってこれなかった…という反省の気持ちが強いです。


いよいよ平成の時代は終わりますが、次の時代もまだまだ若い気持ちを持って、いろいろなことにチャレンジしていきたいと思います。二十代・三十代と比べて体力的な衰えを感じることはありますが、年齢を重ねるにつれて「時間を大切にしたい」という気持ちが強まっていますので、その気持ちを次の時代にぶつけていきたいものです。


無冠になった羽生九段が、今後どのようになっていくのでしょうか。新しい時代の幕開けとともに、羽生棋士の変遷に注目したいと思います。