平成31年3月。平成年間もあと2ヶ月となりました。
平成30年12月の年の瀬、当時の羽生竜王が広瀬八段に敗れ、私の中では象徴としての平成年間は終わりを告げていたのですが、実際の平成年間もいよいよあと2ヶ月となりました。
大晦日に新しい一年を迎えるときの心境のように、静かな気持ちで新しい時代を迎えたいと思いますが、残された2か月間を真剣勝負に挑む気持ちで、もがき続けたい気持ちもあります。
3月1日のA級最終戦、名人挑戦者は豊島二冠に決定しましたが、羽生九段は広瀬竜王に勝ち、A級2位に終わりました。私たち世代にとって新しい時代は、若い世代の人たちの動向に注目しつつ、自分自身の持ち場でいかに仕事に打ち込むかが重要になっていくのかもしれません。
リスクに対する考え方が、年齢を重ねるごとに保守的になってきたようにも感じます。ただ、無謀なことは避けたいと思いつつ、人生百年時代においては、まだまだ私たち世代が果たすべき役割は大きい、という気持ちもあります。
見た目はどんどんシニアのおじさんになっていっても、常に新鮮な気持ちであり続ける意志を、大切にしたいと思います。目の前の真剣勝負を通して、その先の広い世界を想像し、透き通った空のように自らの限界を設けず、残り2ヶ月となった平成年間の終わりと、新しい時代の幕開けを迎えたいと思います。