テレビ番組で王さん(王貞治氏)がインタビューを受けていました。
栄光の現役時代、数々の非難も受けてきた監督時代をくぐり抜け、俯瞰的に見て今感じることをお話されていました。
「とにかくはっきりしていることは、変化は避けられないということ。だったら、いい方向に変化していこうよ」
また、
「今の自分も、いつまでも同じではいられない。これからは他人のため、特に若い人のためにできることをしていきたい。何かに熱中し、身を削って取り組むことの素晴らしさを、若い人に伝えていきたい」
というような内容のことをおっしゃっていました。
「変化は避けられない」
自分自身も一日一日老いていくし、また自分を取り巻く環境も日々変化していきます。それを恐れて身動きが取れなくなることを避けるために、「いい方向への変化」を自分自身にイメージさせ、行動していくことが大切だと思います。
「何かに熱中し、身を削って取り組むことの素晴らしさ」
「身を削って何かを得ることの素晴らしさ」ではなく、「身を削って何かに取り組むことの素晴らしさ」をあげていらっしゃることに、重点があると思います。あれだけ数々の記録を打ち立ててきた王さんが、「得ること」よりも「取り組むこと」の素晴らしさをあげていらっしゃることに、勇気をいただける気がします。
以前はよく「記録の王」と表現されたこともあったようですが、確かイチロー選手が、
「王さんの偉大さは、決して記録だけで語り尽くせるものではない」
というコメントを寄せていたと思います。
このテレビ番組のインタビューからも、そのことに共感されます。