拙速主義

「修身」の本には、次のようなことが書かれていました。


「とにかく目の前の仕事をやり遂げることです。完璧に仕上げようとして、いつまでも作業が滞った状態を続けるより、たとえ拙速であったとしても、とにかくやり遂げてみることが大切です。そのような仕事の取り組み方が、『一道に徹す』という生き方の原動力になっていくのです」


これは本当に自分が叱られているような言葉です。私はどちらかというとすぐに気が散ってしまう性質ですので、いろいろな作業が滞ってしまいがちです。特に起業してからは誰かに叱られるということがほとんどなくなりましたから、そのような自分の「素の部分」「弱い部分」がいつの間にか出てしまうことが多々あります。


もちろん、現金勘定ですとか資金繰りなどのように、完璧でなければ意味を成さない仕事もあると思います。そのような仕事においては、当然ながら「完璧主義」でもって仕事にあたる必要があるかと思いますが、「拙速主義」が有効である仕事が多いのもまた事実ではないでしょうか。


私は本を読むスピードも遅いし、多くの面で「要領がいい」ほうでないことを認めなければいけません。その上で、仕事においては「拙速主義」を心がけ、「まずは目の前の仕事をやり遂げてみる」ことに重点を置いてみようと思います。目の前の仕事をやり遂げ、その上で修正すべきことを修正していくような仕事のスタイルを身に付けていきたいと思います。


そしておそらく、「拙速主義」だけで生きていたら自分を見失ってしまいそうですので、直接仕事には関係のない読書等は、今までどおり牛歩でもって歩んでいくとバランスが取れるでしょうか。


「一道に徹す」という生き方に近づくために、「拙速主義」に重きを置いてみようと思います。