下座の行

「下座の行」という言葉を学んできましたが、とてもいい言葉ですね。


「下座」とはある人に仕えることを意味するのでしょうが、「下座の行」となると少しニュアンスが異なってくるように思います。それは、特定の人に仕えるというよりも、「常に謙虚な姿勢、謙虚な気持ちで人と向き合うことができるか」を問うているように思うからです。


自分自身、反省してみると、とてもつまらないことで「下座の行」を逸していることに気づかされます。相手が自分よりも年少というだけで「下座の行」を放棄したり、相手が自分よりもキャリアが少ないというだけで「下座の行」を放棄したり、あるいは単純に自分の腹の虫の居所が悪いというだけで「下座の行」を放棄したりしています。


一方で、「下座の行」を、操作的に「上から目線」の反対の「下から目線」と捉え、実際にそのように行動することは、それこそ「似て非なるもの」であると思います。「下座の行」とは、打算的に自分を低めて相手を持ち上げることでは決してないはずです。


では、「下座の行」は、何を目的として行うべきなのか。


これは、人それぞれの価値観によって答えが異なるかもしれません。私は私なりの答えを持っています。ついつい「下座の行」を放棄して、人から何かを学ぶ機会を頻繁に逸していることを反省しつつ、一日一日を大切に過ごしていきたいですね。