AIを本業に活かす

グーグル社は、直近の四半期決算の広告売上高が227億ドルで、これは、親会社・アルファベット社の売上高の実に87パーセントに相当するそうです。


つまり、アルファベット社は、現在においても広告を収入源とする企業と言えます。逆に言うと、広告収益がかなり大きいため、自動車運転技術やAI(人工知能)、AR(拡張現実)等、新技術に積極投資できる環境にあるということでしょう。


グーグル社CEOのサンダー・ピチャイ氏は、しばしば「AIファースト」という表現を使うそうです。「AI」というと、まだ「将来のための先行投資」というイメージがありますが、すでに本業で積極的に活かすことにも取り組んでいるそうです。つまり、広告売上高を拡大するための取り組みです。AIを活用してクリック予測精度を0.1パーセント向上することができれば、それだけで数億ドルの成果につながるそうです。


もちろん、AIの欠点を考察していくことも重要でしょうが、一方で「自分自身の本業にAIを取り入れるとすると、どのように活用するだろうか」という思考実験は、刺激的で、いろいろなヒントが隠されているようにも思います。