峠道のサイクリング

先日、峠道を自転車で駆け上っていきました。健康のためにと思ったものの、自転車を引きながら山道を登っていくことは想像以上に大変でした。

九十九折の峠道は、何度曲がりきってもなかなか頂上が見えてきません。ゼーゼー言いながら、自転車を引いて登っていきます。徐々に「このまま引き返せば、今来た道を気持ちよく自転車で下っていけるのに」という誘惑が高まっていきました。今引き返しても、このまま登り続けても、本当にどっちでもいいことではあるのですが、示唆に富んだ事態であるような気がしてきて、なんとしてでも峠道を登りきろうという気持ちも強くなっていきました。

車では通ったことのある峠道だったのですが、実際に自転車で登ってみると、とんでもない距離に感じます。途中で仰向けになって休みたくもなるのですが、道路の上で休むわけにもいきませんし、山の中に入っていくと草が濡れているのでそれも儘なりません。

途中から「次の電柱までとにかく行こう」という小さな目標に切り替え、「次の電柱、次の電柱」ということを考えることで、一歩一歩登っていくことができました。


ある曲がり道を曲がり切ったすぐのところに、頂上はありました。もうフラフラでしたが、自転車にまたがって峠道を下っていくと、気持ちのよい山風が通り抜けていきます。結構急な下り道であるため、しっかりブレーキをかけながら下ります。もう少しのところで峠道が終わって幹線道路に合流するとき、そこは一段と急な傾斜でした。ここも示唆に富んだ道であるような気がして、最後のところで細心の注意を払って下り切りました。


ちょっと心臓に負担がかかり過ぎたかもしれませんが、とても面白いサイクリングでした。