ベンチウォーマー

中学2年のとき、野球部の夏の大会で、私は控えに回ることになりました。一応私はレギュラーの背番号をつけてはいたのですが、試合当日、監督の采配で控えに回されました。


私が控えに回った原因は、自分なりに理解していました。夏の大会までの直前の練習試合において、外野を守っていた私は、ついつい無理なプレーをしてしまい、スライディングしなくてもいいような場面でスライディングして打球を取りにいき、後ろに逸らせてしまうプレーが何回か続きました。そのため、「守備が安定していない」ということで、控えに回されてしまったわけです。


私は、がっくりしました。ベンチで他の控え選手と一緒に声を出しているものの、完全にやる気をなくしていました。打撃のほうが好調だっただけに、ぜひ打席に立ちたかったのですが、仕方がありません。私は、やる気のなさを何とか隠して、大声を出していました。


最終回、負けていた私のチームは、代打攻勢に出ました。監督が控え選手のほうをチラッと見て、「素振りしておくように」と言ったのですが、私は素振りをしませんでした。直接私に言われたわけではないものの、あそこで素振りをしなかった私は、監督の采配に対する精一杯の反発心を表したのかもしれません。


結局、打撃好調だった私には声がかからず、他の代打があっさり打ち取られてしまい、私たちは一回戦で負けることとなってしまいました。


結果はともかく、あのときのベンチでの私は、本当に最悪であったと反省します。レギュラーから外れても、気持ちを切り替えて、チームが勝つために何ができるか、もっともっと真剣に考え、それを実行すべきでした。


仕事においても、あの日のような自分に陥らないよう、弱い自分に打ち克っていく必要がありそうです。