ブライトン・ミラクル

先日、東京・日経ホールで開催された「ブライトン・ミラクル」の映画鑑賞会に参加しました。

 

映画プロデューサーの方が、「ぜひSNSでこの映画を広めてほしい」ということだったので、お言葉に甘えて報告します。

 

今回のイベントは無料ではなく、1500円を支払って参加しているため、当然ながら参加者はほとんどラグビーファンだったと思います。そのため、最初から最後まで、会場全体に温かい空気が流れていました。

 

まずは、元日本主将の廣瀬俊朗さんと、真壁伸弥選手とのトークショーでした。お二人ともユーモアのある方で、私たち観客を和ませてもらいました。質問に対して面白いネタを披露していただき、サービス精神の高さと、インテリジェンスの高さを感じました。また、ワールドカップ2019における日本代表の展望について、廣瀬さんのお話が印象的でした。

 

「一番怖いのは、この次のサモア戦。サモアも日本に負ければ予選敗退となるため、必死になって向かってくる。何より、日本がアイルランドに勝利し、『このまま日本は予選突破できる!』という油断が起きることが一番怖い。」

 

実際にサモア戦をテレビ観戦し、廣瀬さんの不安はある程度的中したのではないでしょうか。サモアの素早い動きに、後半終了間際まで苦しめられました。最後のワンプレーでサモアスクラムを選択せずにボールを蹴り出していれば、日本にボーナスポイント1がつくことはありませんでした。

 

「ブライトン・ミラクル」の映画のほうは、たまにディテールの部分で首を傾げることはありましたが(例えば五郎丸選手のキック前のルーティンは、他人が演じればどんなに優れた役者でもコントとしか思えません)、エディ・ジョーンズHCやリーチ・マイケル主将をはじめとする選手の言葉の節々に惹かれることが多々ありました。

 

無謀なほどの練習量を課し、葛藤がある中で選手が中心となって南アフリカを倒し、歴史を塗り替えることを共通の目標として、チームが一つになっていきます。そして、実際の南アフリカ戦。最後のワンプレーでリーチ主将はペナルティゴールで引き分けを狙わず、逆転トライを狙ってスクラムを選択。

 

何度見ても感動的な場面です。なぜ、ペナルティゴールを選択せず、スクラムを選択したのか。その理由を述べたリーチ主将の言葉に、一流のキャプテンシィを感じました。

 

もうすぐスコットランドとの決勝トーナメント進出を賭けた大一番が始まります。どのような結果になろうとも、あの南アフリカ戦と同じような熱狂的な試合を期待しています。