二つの年齢

ある先生から聞いた言葉です。

「一人の人間の中には、二つの年齢がある。一つは身体年齢で、もう一つが精神年齢だ。身体年齢は劇的な変化をもたらすが、精神年齢は緩やかに変化するため、その二つはしばしば大きなすれ違いを引き起こす」


小学生低学年のときだったと思いますが、同級生がロボットのおもちゃで遊び始めたとき、当時の私は「こんな遊びのどこが面白いんだろう」と、小生意気(?)な気持ちを隠し持ってつき合った記憶があります。そのときは「幼稚」という言葉は知らなかったと思いますが、そのときの私の気持ちをわかりやすく述べると、「こんな幼稚な遊びはしたくない」ということだったと思います。

今では、あのときほど鮮明に「身体年齢」と「精神年齢」のギャップを感じることは、まずありません。でも、「身体年齢はどんどん老化に向かって変化しているのに、精神年齢は昔とそれほど変わっていないのではないだろうか」と感じることは確かにあります。


最近、「アンチエイジング」という言葉をよく耳にします。これは「身体年齢」を「引き伸ばす」ことだと思いますが、身体年齢は「飛び跳ねる」ことができません。でも、「精神年齢」は「飛び跳ねる」ことができると思います。遠い過去に飛び跳ねたり、何百年も先の未来に飛び跳ねたりしながら、「身体年齢」を生きる「今」の自分自身に活かしていきたいと思います。