勝者の表情と敗者の表情

高校サッカーの試合をテレビで見ていたのですが、たいへん興味深い場面がありました。


PK戦になった場合は、ほんの一瞬で勝者と敗者をわけてしまいます。その際、勝者になったチームを応援していた人の表情は皆一様に喜んでいましたが、敗者になったチームを応援していた人の表情は、それぞれ異なっていました。人目を憚らずに泣いている人もいれば、目の前の現実から気持ちを切り替えているような表情の人もいました。つまり、厳しい現実を目の前にしたとき、その表現の仕方は、人によって大きな差が生じるようです。


目の前の厳しい現実をどのように受け止めるかによって、その人の考え方や志向が現れてくるような気がしました。だから厳しい現実を目の前にしたとき、自分はどうであるかを反省する必要があると思いました。自分自身、厳しい現実に直面した際には、気持ちを切り替えるというよりも、厳しい現実から目を背けていることが多いような気がします。そのため、せっかく大切なことを学べる機会を十分に生かしてこなかったのではないかと反省します。


一方、素晴らしい現実を目の前にしたときの感情は、人によって大差が生じることはないようです。だからこそ、「勝って大いに反省する」ことの難しさが現実のものになってしまうのかもしれません。


人間万事塞翁が馬」という言葉のとおり、長い目で見れば、何が良くて何が悪いかはわかりません。大切なことは、その都度、自分自身の成長に生かしていこうとする強い気持ち、素直な気持ちを持つことだと改めて思いました。