イチロー・ロス

今日は、完全にイチロー・ロスで精神的に相当参っていました。朝からショッキングなニュースを見て、来るべき日が来たかと、一ファンとして思わずにはいられませんでした。


正直なところ、メジャーリーグを辞めることになったら、日本のプロ野球イチロー選手を応援するチャンスがきっと来るだろうと期待する部分もあったのですが、今回の契約内容は、その可能性が限りなくゼロに近づいたことを表しています。


イチロー・ロスはどれほど大きなものだったかというと、王貞治選手が現役を引退したときと同じようなダメージでした。王さんが現役を引退したとき、私はまだ小学生でしたが、これほど悲しいことが世の中にあるだろうかと、小学生ながら精神的に相当参っていたことを覚えています。王さんが現役で活躍していたからこそ、巨人の試合をテレビ観戦するのが何よりの楽しみだったのですが、王さんのいない巨人の試合を見るのはつらく、すぐにテレビを消して自宅の庭で涙ながらにバットを振った記憶があります。


どうやらイチロー選手は、記録に対してあまりこだわりを持っていなかったようです。もし記録にこだわるのであれば、出場機会が確実に増えるであろう日本のプロ野球に復帰するのが賢明な選択肢だと言えるでしょうが、「そうではない」ということなのでしょう。まさに「ベースボールのダライ・ラマ」のように、愚直にベースボールの「研究者」として、メジャーリーグで自らの挑戦を続けることを選択したようです。


イチロー選手がヒットを打たない日がニュースになるほど、当たり前に毎日ヒットを打っていた時期が20年以上続きました。ヒット1本の日は「今日は調子が悪かったか、相手の投手が良すぎたのだろう」という評価が出るほど、当たり前に1日2本以上ヒットを打ってこそ「いつものイチロー選手」でした。


最近は、イチロー選手がヒットを打ったことでニュースになる状況でした。いつか来る日が、今日来たというだけのことですが、実際に来てみると、やはり悲しいものです。でも、きっとイチロー選手もまだまだ挑戦し続ける気持ちがあるからこそ、今回の契約になったのだと思います。ステージの大きさは人によって異なりますが、私は私のステージで、挑戦し続けたいという気持ちにさせられました。