夢の中のクレーム

先日、鮮明な夢を見ました。誰かが病院に行くというので、私は一緒についていきます。「誰か」はよくわからないのですが、私はその人に代わって病院の受付を済ませようと窓口に並んでいました。病院は混雑していたのですが、たまたま受付の女性が席を外していたようで、年配の男性医師がイライラしながら受付で何かブツブツ言っていました。

私の順番があと一人、となったとき、その男性医師は私に用紙を差し出し、突然怒鳴りつけます。「おい、お前、並んでないでこの紙に書いとけ!」


混雑しているときに受付が席を外し、イライラする状況であることは理解できますが、それでもそのような言い方はあり得ません。私は夢の中で、猛然とその男性医師にやり返します。「お前こそなんだ!患者に対して、そんな言い方があるのか!」

やがて受付の女性が戻ってきて、その医師はどこかに行ってしまいます。「受付のほうはよろしかったですか?」とその女性にやさしく声をかけられますが、夢の中の私は、腹の虫がなかなか納まりません。「よろしくなんかないよ。さっき受付をしていた男にものすごい失礼な言葉を浴びせかけられたんだぞ。すぐにあいつを呼んでこい!」と怒鳴りつけます。そして、その女性に事の経緯を説明します。少し落ち着いたところで、私は最後に一言付け加えました。

「別に話をややこしくするつもりなんてないんだよ。ただ、あの男が一言謝ればそれで済む話じゃないか」


実際、夢の中の医師のように、あんなにも不躾な言葉を浴びせかけられることは滅多にありませんが、少しイラっとする言葉の応報は、日常生活を過ごしていく上で頻繁にやり取りしているのかもしれません。それぞれがそれぞれの立場で生活をしていますので、その経緯を理解できないまま、相手にとっては無礼な言葉遣いと受け取られ、知らず知らず小さなイライラを発生させているのかもしれません。


夢の中のあの男性医師は、ひょっとしたら私自身の「可能的自我」だったのかもしれません。「出会いは一瞬」と言いますが、たまたま虫の居場所が悪いときに誰かに話しかけれられても、その出会いを大切にする気持ちを忘れず、丁寧に対応できるような日常生活を過ごしていきたいと思います。そして、もしも失礼な言葉遣いや態度を相手にぶつけてしまったら、すぐに反省する素直な気持ちを持っていたいと思います。