今までの非を知る

「行年五十にして四十九年の非を知る」


このような言葉があるそうです。歳を重ねてくると、徐々に自分というものの存在を悟り始めます。そのため、今まで生きてきた過去をできるだけ意味のあるもの、価値のあるものとして捉え、自分を慰めたくなることがあるそうです。しかしこの言葉は、それを戒めており、「50年生きてきても、過去49年の非を知り、反省することのできる人が、また新たな自分をつくり出すことができる」というような意味があるそうです。


自分自身、「今までうまく生きてこれた」とはとても思えませんので、「今のままの自分でいい」とはどうしても思えないことが、逆にありがたいことなのかもしれません。過去の反省すべきことは、そのときどきにおいて反省し、「今」からの自分をよりよいものにしていく必要があります。


本当に反省すべきことは山積していますが、与えられた時間は「今」しかないのですから、「今」をしっかりと取り組んでいきたいと思います。