15年前

先日ある中国の若い社長にお会いして、15年ほど前のことを思い出しました。


私が大学2〜3年生くらいだったときですが、赤坂の料亭でアルバイトをしていたことがあります。料理人と配膳係の間で料理等の注文を「交通整理」する仕事だったのですが、そのとき同じ大学に在籍していた中国人留学生と一緒になった時期がありました。

彼は私より10歳ほど年上でしたが、人当たりがとてもいい人で、すぐに打ち解けることができました。その店は結構忙しく、普段は滅多に雑談する余裕はなかったのですが、たまに落ち着いたときなどに、いろいろとお話しをしていました。

彼は結婚していてお子さんもいらっしゃったようですが、将来を見据えて昼間は勉強に励み、夜はアルバイトに励んでいたようです。どうしてそんなにがんばれるのか、一度聞いてみたことがあります。彼は次のように答えてくれました。


「今の中国の若者たちの夢は何だと思いますか。多くの若者が共通する夢を持っています。それは、社長になることです。経済が自由化し、自分の力で未来を切り開いていこうとしています。その彼らの夢をサポートできるようになりたいのです。あなたも、社長を目指したらいいんじゃないですか。」


彼の将来を見据えてがんばっている姿には惹かれるものがありました。彼の言葉に導かれるように、私自身も起業しているのですが、また彼とどこかでばったり会うことがあれば、ぜひとも中国と日本の将来のことをいろいろ聞いてみたいと思います。